1. SecondaryUse(セカンダリーユース) ― 全体のベース
コンセプトと目的
既存のデータを再利用するための「1.5次利用」や「二次利用」を目的として開発されたツールで、膨大なデータを有効活用するために、高額なデータウェアハウス(DWH)を用いることなく、安価で手軽にデータの活用を可能にすることを狙っています。中小企業でも使いやすいインターフェース設計と自由度の高いカスタマイズ機能により、既存のデータベースをそのまま活用しつつ業務効率の改善を図れる点が特徴です。 ShinobiShinobi
動作環境
主にWindows 10およびWindows 11で動作し、開発には.NET Framework 4.8を採用しています。 Shinobi
データベース接続
Oracle、PostgreSQL、SQL Server、ODBC接続など様々なデータベースに接続でき、SOAPを利用しているためOracleなどではクライアントのインストールが不要。SSL/TLSプロトコル(https)を使えばインターネット経由でのデータベース接続も可能です。 Yasteq
データ抽出・共有
SQLでデータを抽出し、作成したSQLはサーバーに保存して利用者全員で共有したり、ローカルファイルとして端末ごとに保存・実行したりできる仕組みになっています。 Yasteq
出力・帳票機能
Excelをテンプレートとして利用し、抽出データ項目を埋め込むことで請求書などの帳票を柔軟に作成できるほか、Excelへのエクスポート(自動グラフ表示も可能)、Wordへの差し込み印刷、CSVやXML形式での出力に対応しています。 Yasteq
現在の提供状況
現在「SecondaryUse」という名称では公開されておらず、「MedicalUse」または「SimpleUse」という派生バージョンを使用するよう案内されています。 Yasteq
2. SimpleUse ― 汎用軽量版
SecondaryUseからランチャー起動のアプリを除いたバージョンです。 Yasteq
技術的には、MedicalUseとSimpleUseは姉妹アプリで、EXEファイルのリソースを少し変えているだけという関係にあります。ランチャーMenuはSQLiteに定義されているため、SQLiteの定義を書き換えればMedicalUseをSimpleUseに変身させることも可能(同じVersion同士であれば SecondaryUse.db をコピーして環境定義を変更するだけ)という、内部的にかなり共通化された作りになっています。医療業界に限らず一般業務でデータベースを二次利用したい層向けの、機能を絞ったシンプル版という位置づけです。 HatenablogHatenablog
3. MedicalUse ― 医療機関向けフル装備版
医療施設向けの病院情報管理ソフトウェアで、SimpleUseをベースに医療特有の機能を追加した構成です。主な機能は次の通りです。 Hatenablog
- 電子カルテ管理:患者の診療記録、処方箋、検査結果などのデータを電子的に管理し、簡単にアクセスできる Hatenablog
- 予約・受付管理:患者の予約情報を管理し、確認・変更・キャンセルなどを容易に行える Hatenablog
- 医薬品管理:医薬品の在庫管理や処方箋作成、薬剤情報の参照が可能で、相互作用や副作用のチェックもサポート Hatenablog
- 会計・請求管理:診療費の計算や保険請求など会計業務を支援し、明細作成や支払い管理も行える Hatenablog
- 電子カルテ検索の強化:標準病名検索機能や、ICD10に対応した検索機能を搭載 Hatenablog
- 文書関連:紹介状(診療情報提供書)作成機能、試薬管理、文書管理機能などをプラグイン的に追加 Hatenablog
さらに、SOAP通信やSSL/TLSプロトコルを活用したセキュアなデータ共有により、医療データの活用範囲を広げ、病院運営の最適化や診療の質向上に貢献するとされています。 Shinobi
なお、クラウド接続に特化した派生版としてOracle DB対応のクラウド版であるMedicalOra(Wi-Fi接続QRコード作成なども可能)も別途存在します。 Hatenablog
4. VariousUse ― 医療機能の「つまみ食い」フリー版
MedicalUseが医療機関の業務全体をカバーするフル装備型なのに対し、VariousUseはその中の一部機能だけを個別に有効化して手軽に使うための位置づけです。
機能の個別切替
INIファイルの設定を変更することで、医薬品情報(DI情報)、毒劇物・麻薬等危険薬品の在庫管理、診療情報提供書、診断書の作成といった機能を個別に切り替えて単体利用できる仕組みになっています。つまり、必要な機能だけをオンにして、それ以外は使わない、という柔軟な運用が可能です。 hatenablog
データ活用・連携機能(ここはSecondaryUse系共通の強み)
提供形態
フリーソフト版パッケージとして提供されており、「まず試してみたい」「特定の1〜2機能だけ欲しい」というニーズに向いています。
まとめ表(機能の重さで比較)
| 製品 |
対象 |
機能範囲 |
提供形態 |
| SecondaryUse |
汎用(全業種) |
データ二次利用のフルエンジン |
現在は単体非公開 |
| SimpleUse |
汎用(軽量) |
ランチャーなしの基本機能のみ |
一般配布(Vector等) |
| MedicalUse |
医療機関 |
電子カルテ・会計・薬剤管理等をフルセット搭載 |
医療機関向け導入パッケージ |
| VariousUse |
医療機関(お試し・部分利用) |
MedicalUse機能をINIで個別選択して利用 |
フリーソフト版 |
一言でいうと、SecondaryUse=土台のデータ活用エンジン、SimpleUse=その軽量版、MedicalUse=医療機能フルセット、VariousUse=そのフルセットから必要な機能だけ選んで気軽に試せる版、という段階的な広がり方をしている製品群です。